日本生産性本部は2日、「レジャー白書2013」を発表した。それによると、12年の余暇活動で最も参加人口が多かったのは国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)で、11年比90万人増の5670万人となり、2年連続で1位となった。また、余暇市場は同0.3%減の64兆7272億円で「市場が停滞気味の中にあって、観光・行楽部門の好調さが目立つ」と白書は指摘する。
国内観光旅行については、東京スカイツリーの開業や東京駅丸の内駅舎の復元、格安航空会社(LCC)の就航が後押しした格好だ。行き先を見ると、大分・宮崎・鹿児島が1位だった。以下、志賀・京都、神奈川、愛知の順。
国内観光旅行に続くのがドライブ(5200万人)、外食(5170万人)だが、遊園地が前年の2100万人から110万人増え、圏外(21位)から19位に入った。ナガシマリゾートや鈴鹿サーキット、志摩スペイン村が比較的近い愛知が行き先1位に。
余暇市場における観光・行楽部門は同4.5%増の9兆6330億円と好調で、「1991年以来の4%台の伸び」(白書)となった。
遊園地・テーマパークが過去最高水準の売り上げを記録。旅行業も堅調で、海外旅行については退職記念旅行として欧州や南米などの遠距離・高付加価値旅行に出る動きが顕著になっている。「国内旅行も年間を通して好調」と白書。旅館は若干減少したが、ホテルの客室稼働率は東日本大震災前の数字を上回っている。
白書は、これから伸びが期待される余暇活動を潜在需要の大きさという観点から見た。それによると、1位は海外旅行、2位が国内観光旅行という傾向は変わっていないが、3位にクルージング、4位に温浴施設といった新たに加えた種目が入っているのが目立つ。